たっぷり寝てもなぜだるい? “脳”を休める眠り方で解決!
1万人の眠りの悩みを解決した快眠セラピストが教える②
見直したい寝具と寝室の環境
一方、寝具の重要性については、改めて語るまでもないところ。特に慎重に選びたいのは、マットレスの硬さと枕の高さだ。
「マットレスは硬いほうがいいと思っている人が多いのですが、スリムな人は柔らかめ、体重の重い人は硬めと体型によって異なります。首から腰にかけて自然のS字カーブを保て、寝返りがスムーズにうてるかどうかを確認しましょう。枕の高さは首がすっと伸びて呼吸がラクにでき、首にシワが寄らないことが大切。日本人は高すぎる枕を使っている傾向が強く、首や肩の凝り、呼吸のしづらさなどから眠りが浅くなってしまうケースは少なくありません」
そうした寝具とともに、寝室の環境もぜひ見直したい。ゆっくりと眠るためのポイントとして、三橋さんがまず挙げたのはインテリアのカラー。
「人間の体が色に対してどのような反応を示すか、筋肉の緊張度(ライトトーナス値)を計測した実験があるのですが、緊張度の高かったのは鮮やかな赤、オレンジ、黄色。反対に、最もリラックスしたのはベージュとパステルカラーでした。つまり、布団カバーやカーテンなど大きな面積を占める部分にはリラックス効果の高い淡い色を選ぶと落ち着いて眠れる。強い色が好きならば、ポイントに使うのがお薦めです」
照明も同様で、寝室に向くのは温かみのある暖色系の明かり。就寝に向けて照明を落として薄暗くしていき、就寝時には部屋を真っ暗にすると熟睡できる。逆に、照明やテレビをつけっ放しで寝ていては、光や音を脳が感知して何時間寝ても休まらないというわけだ。